Hacco to go ! の想い
昔は冬の食卓の中心的食材だった酒かす。
冬場、酒蔵に出稼ぎに行った人が、春に待ってる家族の喜ぶ顔を想像しながら土産として持ち帰った酒かす。
いつから、本当に「かす」として捨ててしまうようになったんだろう。
日本の代表的な田園風景から、たくさんの美味しいお米が採れて、かたやご飯として食べられ、かたや酒米として糀や酵母で発酵させてお酒に変わります。
お酒を作る過程で、発酵したお米(もろみ)を絞ってできる液体が「清酒」で、残った固体が「酒かす」です。
最近、日本酒に含まれる成分で美容健康にいいものがあると研究が進んでしますが、もちろん酒かすにもすごい栄養素が含まれています。
それなのに。
保管が面倒で食品の流通に乗りにくいから。
酒蔵と食品業界のつながりが少なくて商品化されていないから。おばあちゃんから引き継がれたレシピが伝わらなくなってしまったから。
いろんな理由で、酒かすが行き場を失い邪魔者になってしまっていました。
もう一度価値を見直そうと、株式会社FARM8で酒かすの研究を始め、新潟県醸造試験場や、県の食品研究センターさんなどの力を借りて、酒かすの新しい可能性として乳酸菌発酵酒粕を使ったレシピ開発を進めました。
発酵食品として、ヨーグルトのようにもチーズのようにも変化する酒かす。
もとはお米なので、完全植物性の発酵食として可能性を感じています。
Hacco to go! では、少しでも多くの酒かすが一般の方にも受け入れられるように、ファストフードのように気軽に採れる酒かすを目指し、シェイクやスムージー、ジェラートやスイーツのような手軽なメニューを展開し、街中で口にしていても違和感がない酒かすのポジションを確立したいと考えています。
いつか、新しいライフスタイルに合わせた酒かすメニューが広がることで、これまで捨てられていた全ての酒かすが新しい価値に変わって世の中から足りなくなって、あの当時は捨てていたなんて信じられない、という会話が起きたらいいなと思っています。
日本のおなかに日本の発酵を。
イメージを180°変えて酒かすに新しい価値を。
「 Hacco to go! 」
さぁ、発酵を持ち帰ろう。